『My boss is mean.』「mean」の語源で考えてみる
- 2014.09.23
- 英語/English
いつの間にか同じ綴りになった別々の言葉
“My boss is mean.” =「私の上司は嫌なやつです。」
「mean」というと、「〜を意味する」「〜するつもり」というのが最初に来ますが、
「意地悪」とか「嫌なヤツ」という意味で使ったり、
もう一つ言うと「平均的」「普通の」という意味でも使います。
同じ言葉でも地方で多少違った意味で使われることは
英語でも日本語でも同じなのですが、
なぜこんなに違う意味がひとつの単語に共存しているのかと考えるとき
語源というのは役に立つと思うんです。
「mean」はまさに別々の単語がいつの間にか同じ綴りを持った例なんですね。
1. mean <(古英語)mǣnan mean, intend(意味する、~するつもりだ)
2. mean <(古英語)mǣne common(平凡な、卑しい)
3. mean < medius middle(中間)
もともとの単語の意味をしっかり捉えていれば
後でいろいろなことが出て来ても多少の融通は効くのです。
ところがですよ!
2. については、その場その場で文脈をしっかり読み取る必要があります。
というのは、「卑しい」が転じて「すばらしい」とう使い方をすることがあるからです。
例えば
“He plays a mean guitar.” で「彼のギターはとびきりの腕前だ」という意味になるんですね。
現代日本語の「やばい」に似ているかも知れません。
「やばい」も最近では抜群にクールな意味で使われてますからね。
何語でも同じで、
言語は常に変化します。
そんな変化も楽しみながら言葉を使っていきたいですね。
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