スコットランド人が独立したいのはなぜなのか。
- 2014.09.16
- news 英語/English
地図と歴史を見れば理由が分かる?
ここのところ、徐々に日本でも話題になってきた「スコットランド独立問題」。
なぜ? スコットランドっていう名前は昔からよく知っているけど、
イギリスなんでしょ? え? 何処にあるのよ。
と思ってる人も多かろうと思います。
わたしも、ウイスキーとか、バグパイプとかっていう
イギリスをイメージしているものが、
イングランドなんかとごちゃまぜになってやしないか?って
以前から懸念していたので、
この際調べてみようと思い立ちました。
なぜスコットランドの人が独立したがっているのかというのも
その辺を分かると、少しは理解できるんじゃないかと思いまして。
はい。
この地図で分かるように、
わたしたちが普段「イギリス」=「The United Kingdom」=「UK」
正式名称
United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland
(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)
と呼んでいる国は、
こういう内訳で成り立っています。
Great Britain(グレートブリテン島)の
England(イングランド)、Wales(ウェールズ)、Scotland(スコットランド)の3つの地域と、
Northern Ireland(北アイルランド)です。
私たちは、「イギリス人」とひとくくりに呼んでしまいますが、
これはとっても失礼で、
English(イングランド人)、Welsh(ウェールズ人)、Scottish(スコットランド人)、Irish(アイルランド人)
というふうに、ちゃんと個別の呼び方もあるのです。
言葉だってそうです。
English(英語)、Cymraeg(ウェールズ語、英語では Welsh)、Scots(スコットランド語)、Gaeilge(ゲール語)
というように、それぞれ独自の言語を持っています。
ここまでで分かるように
それぞれがそれぞれのアイデンティティ(identity) =「個性」「独立性」を持っている国の
寄せ集めが「The United Kingdom」という国なのですね。
その昔、イギリスには無数の小国がひしめいていました。
ちょうど日本の戦国時代と同じように
島国の中で国取り合戦が行われたのです。
最終的に今のような形になっているのですが、
それまでには本当にいろいろな紛争がありました。
負けた方にすれば、「いつかきっと国を取り戻す」という願いはあったでしょうね。
現代人にも、その屈辱の記憶というのは残っているのでしょうか。
経済的なことなど、いろいろと独立願望の理由はとりざたされているけれど、
結局のところ、そういう、「血の記憶」が最重要原因なんじゃないか?
と、わたしは思います。
皆様は如何に?
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